marine joy みなとから“ぶらり”旅
福島県いわき市小名浜字辰巳町50番地 TEL.0246−73−2525
「みなとオアシス」のシンボル
小名浜港は、国土交通省東北地方整備局が推進する「みなとオアシス」のひとつだ。この制度は「人々が憩い、集い、潤える」港を認定し、地域活性化の取り組みに対しさまざまな支援を行うもの。現在、東北地方では小名浜港を含む十港のみなとオアシスが存在し、それぞれに特徴ある海辺の自然や景観を活かした交流空間づくりが行われている。市民に親しまれる港のあり方を示すモデルケースといえる。
年間200万人以上の人々が訪れる「アクアマリンパーク」。そのシンボルが「ふくしま海洋科学館 アクアマリンふくしま」である。
シーラカンスの企画展を開催
福島県沖は黒潮と親潮が出会う「潮目の海」といわれ、特徴的な生態系を持つ。「アクアマリンふくしま」は、太平洋の潮目をテーマに、多様な視点から海の不思議を解き明かす海洋ミュージアムをコンセプトとしている。
全館がガラスで覆われており、晴れた日には館内に太陽の光がふりそそぐ。4フロアにわたる13種類の展示エリアは、生命の根源である海にはじまり、ふるさと福島の川から再び海へ、さらに黒潮と親潮のふるさとを経て、潮目の海へ。植物を含む約1,200種もの生き物たちの姿が、生命の輝きを来館者に伝える。これまであまり一般に知られていなかった海の世界に感銘を受けることうけあいだ。
ただし、啓蒙・学習といった堅いイメージはなく、遊び感覚もたっぷりだ。特に海や川、沼、そこに生息する生き物に直接ふれることのできる「BIOBIOかっぱの里」「JUBJUB ひがた」「PICHPICHいそ」など屋外の体験型コーナーは、日頃、自然に馴染む機会が少なくなった現代の子どもたちに、貴重で新鮮な楽しみを与える場だ。
そんな「アクアマリンふくしま」に、本年、また新しい話題が生まれた。同施設の調査チームがインドネシアで古代魚・シーラカンスの撮影に成功。7月から、65インチプラズマモニターによる実物大映像の放映など企画展を開催している。時間が許される方は、ぜひ来館されたい。
小名浜港1・2号ふ頭地区「アクアマリンパーク」のロゴマーク。停泊中の船と「アクアマリンふくしま」がデザインされている。
昨年、開館5周年を迎え「海を通して『人と地球の未来』を考える」の理念のもと「環境水族館宣言」を発表。環境再現型展示を行い、子どもたちが自然への扉を開く体験的学習の場として充実させ、環境に優しい次世代の育成をめざす
巨大なウシエイが泳ぐ三角トンネルは人気コーナーのひとつ
珊瑚礁の海など、世界中の海の生態系が集結
1階フロアを抜けると体験型の屋外コーナーが設置されている
めしあがれ
メヒカリ
いわき市の魚に指定されたメヒカリは、秋口に水揚げされる。キスやシシャモに脂が乗ったような、上品で淡白な味わい。塩焼きも美味だが、なんといっても人気の高いのが唐揚げ。あっさりした白身と油の相性が抜群だ。
かまぼこ
いわき市には全国的に名の知れた大手メーカーのほか、約20社のかまぼこメーカーが集まっており、板付きかまぼこの生産量は日本一。
さまざまな素材や形状のかまぼこが生産され、オリジナル細工を施した進物用商品もある。