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株式会社吉田組
本社船舶部 技術営業課長
佐藤 淳一(さとう・じゅんいち)氏
 兵庫県神戸市須磨区の出身。1994年、明石市にある明石工業高等専門学校(明石高専)の土木工学科を卒業し、姫路市に本社を構える吉田組に入社した。学生時代にアルバイトで大工さんの手伝いをした経験があり、建設業にはなじみがあったことや、職人さんのかっこいいニッカポッカ姿への憧れもあって、「卒業したら建設会社へ」という進路選択は自然な流れだった。
 入社1年目の冬、居住地をマグニチュード7.3の激震が襲った。被害は兵庫県を中心とした広域に及び、震源に近い神戸市の市街地は壊滅的な打撃を受けた。吉田組は社を挙げて神戸の復旧・復興に奔走。まずは人命救助を第一に救援活動に取り組んだ。その一員として区役所で救援物資を配ったり、倒壊した建物の撤去を手伝ったりした。陸路が寸断される中で、吉田組では海からのルートで被災地に水を届けることもできた。
 阪神・淡路大震災後は神戸支店に配属され、ほとんどの岸壁が壊れてしまった六甲アイランドやポートアイランドで復旧工事を担当した。入社2年目だったが、早期の震災復旧に向け朝から晩まで復旧工事に取り組んだ。引き続き神戸港では、神戸空港の人工島造成にも関わった。携わった現場は関西から東海、東京周辺、東北地方へと広がり、2017年には北海道開発局発注の石狩湾新港航路浚渫工事で現場代理人を務めた。
 石狩湾新港には定期コンテナ船やLNGタンカー、木材チップ運搬船といった大型船舶の入出港がある。航行する多くの船舶の安全を確保するため、漂砂などで浅くなった航路を水深14mまで浚渫する工事で、大型グラブ浚渫船(23㎥級)を用いて浚渫し、土運船(1,000㎥積)で海上運搬を行い、バックホウで陸揚げした。作業船の位置情報を明確に管理するとともに、入出港する船舶の動静について関係機関と連絡を密に取りつつ、必要な際にはグラブ浚渫船を航路外へ退避させながら、石狩湾の漁が始まる前に海上工事を無事完了することができた。
 建設という仕事は、「人と人とのセッション」だと思う。自分ひとりの力でできることなど、たかが知れている。機械をうまく使いこなすことは、人をうまく使うことと同義ではないだろうか。つまるところ、ものづくりにとっては人と人との結びつきが一番大事だ。お互いに信頼関係を築き、チームが一丸となってやれるような環境づくりをこれからも心掛けたい。
石狩湾新港航路浚渫工事(2017年)
工事概要
【工事名】石狩湾新港航路浚渫工事
【工事場所】北海道石狩市石狩湾新港
【発注者】北海道開発局小樽開発建設部小樽港湾事務所
【施工者】株式会社河村産業所
【工期】2017年5月30日~9月20日
【工事内容】<浚渫工>
グラブ浚渫工、土運船運搬、バックホウ
揚土:各104,031㎥
<仮設工>
土捨場造成、仮設道路造成:各一式


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