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株式会社 淺川組
和歌山下津港港湾施設整備(既存)工事 作業所長
向山 彰(むかいやま・あきら)氏
 建設業を一生の仕事にしたいと思ったきっかけは、高校生の時に行われた実家の建替工事だった。「当時としては珍しいSRC構造の建物で、家が出来上がっていく様子を間近で見ていて、もっと大きなものを造ってみたい」という感情が胸中にわき上がってきたという。
 とにかくスケールの大きな工事に憧れ、大学の進路も建築ではなく土木を選択。大阪工業大学で4年間学んだ後、「卒業後は地元で働きたかったし、大学の先輩も数多く在籍していた」こともあり淺川組への就職を決めた。
 土木技術者として最前線で積み重ねた30年近いキャリア。陸上、海上とさまざまな現場で多くの工事を経験したが、最も思い出深いのは「新入社員の時に配属された高速道路の高架橋新設工事」と話す。大きな構造物を造りたい一心で選んだ土木技術者への道。入社早々に「長くて大きくて思い描いていた通りの仕事に就けた」ことがとにかく嬉しかった。
 着工から完成までの3年間は勉強の毎日で「技術者として必要な基礎を身に付けることができた」と振り返る。工事に携わった高速道路は「よく利用する路線で、通るたびに今でも嬉しさや懐かしさが込み上げてくる」そうだ。
 初めて海洋土木工事を担当したのは入社から10年これからも現場一筋であり続けたいうみひとほど経ったころ。火力発電所の関連工事で浚渫土を海上運搬して揚土する作業だった。「6社JVという規模の大きな工事でした。海洋土木は初めての経験で、船が大きく音ももの凄くてとにかく驚いた」。
 海での仕事が難しかったのは気象や海象を見極めて作業を前に進めること。中でも「先々の天候をしっかりと予測し、危機回避の判断を下すのはとにかく難しかった」ことは記憶に残っている。
 その後は陸上と海上の両方で仕事に従事。ベテランの域に達した今でも「土木工事、土木技術者の仕事は日々変化するので飽きがこない。発見と驚きの連続」と話し、「理想として思い描く技術者の姿に近づくため、まだまだ勉強をして経験を積む必要がある」と力を込める。
 現場に出ていて、唯一残念なのは若い世代との交流の機会が限られてしまうこと。「一生懸命に努力し、苦労をしてこそ仕事で達成感が得られます。いつか若い技術者と現場の最前線で接してみたい」。
 高校生の時に土木技術者を志し、新入社員の時には希望していた大規模工事を担当できた。現在は既存岸壁を改修して新しい岸壁を構築する工事の指揮を執る。これからも「自分は現場一筋の人間。新入社員の時、初めて現場で仕事をした時の思いをこれからも大切にして、一日でも長く土木技術者であり続けたい」と笑顔を見せる。
和歌山下津港・和歌浦海南港区の全景と
工事の施工状況
提供:和歌山県
【工事名】 平成28年度港整第7−21号
「和歌山下津港港湾施設整備(既存)工事」
【発注者】 和歌山県
【工事場所】 和歌山県海南市日方地先
【工期】 2016年8月31日〜2017年3月24日
【工事概要】 和歌山下津港・和歌浦海南港区(和歌山県海南市)にある日方公共岸壁で、既設岸壁の前面に鋼矢板を打ち込み、コンクリートを打設するなどして、新岸壁を構築する。作業内容は場所打ちコンクリート工(延長1.2m、8m3)、上部コンクリート工(9ブロック、延長79.3m、348m3)、裏込工(550m3)など


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