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株式会社河村産業所
建設部 土木部課長
佐竹 一芳(さたけ・かずよし) 氏
 今年3月末まで国土交通省中部地方整備局木曽川下流河川事務所発注の「平成26年度揖斐川城南上流川裏高潮堤防補強工事」の現場代理人を務めていた。いまは本社で現場支援や今後受注を目指している案件の積算業務、総合評価方式の技術提案業務などを行っている。
 「今春まで担当していた工事は、揖斐川の堤防裏(河川堤防の外側)の地盤改良工事です。液状化防止に向けたものでしたが、施工範囲が受注後に変更になり、いろいろと苦労しました」。
 同工事は昨年7月に受注。当初、主に地盤改良を行う施工場所が3カ所あったが、このうち1カ所の施工がなくなり、最終的に2カ所で行うことになった。施工場所では打設長10.9m、杭長5.7mの砂杭448本を施工。工期は今年3月末までの8カ月間が予定されていたが、準備調整期間が長引き、実際に工事着手できたのは昨年11月で、短期間での施工となった。
 「施工範囲は減少しましたが、実際に施工できる期間が短くなったため、事前の工程計画の作成を精緻に行いました。また、契約額も減額変更されるため、そのための発注者との調整を何度も行い、これなら大丈夫という計画を立てて工事着手しました」。
 現場は道路やポンプ場などが隣接しているため、周辺への影響などを考え、小規模な施工機械で静かな施工が可能な「SAVE−SP(砂圧入式静的締固め砂杭工法)」を採用。通行障害や施工上の手戻りなどなく、無事に工期内に施工を終えた。
 「どんな工事も一緒ですが、工事関係者と事前の協議をきちんと行い、施工時もコミュニケーションを十分に取っていくことが大事です。工事は当初の工程計画通りに進めば、原価も品質も必ず計画通りにいく。仮に工程が崩れたとしても、どこに原因があるのかを分析し、フォローアップを必ず行うことが重要です。そのためにも工事関係者と密にコミュニケーションをとることが大切になります」。
 今年、50歳になる。大学を卒業して全国展開しているゼネコンに入社し、トンネルや下水道、道路、河川などの都市土木の工事現場を20年以上担当した。今の㈱河村産業所に入社したのは8年前のこと。それまで海上土木工事の経験はなく、最初は戸惑いもあったが、いまは海上土木工事にも慣れ、仕事が楽しいという。
 「作業船を使った浚渫工事などを担当させてもらううちに、海上土木工事のダイナミックさや、面白さが分かってきました。特に作業船の船長さんは個性的で魅力的な方が多く、いろいろな経験を積まれている。そういう方々と話し合いながら、工事を進めていきたい」。今の最大の目標は「若手の育成」。自分の若いころを振り返り、最近よく考えることがある。
 「大学を出て現場に配属されて、その現場の所長のような技術者になりたいというのが入社当時の目標でした。今自分が所長という立場になり、あの時の所長のような人になれているのかと思うことがあります。技術は教わるのではなく、〝見てとる〟ものです。〝見てとる〟というのは、自分で考えることだと思います。若い技術者には、まず自分がどのようにして技術を身につけていけばよいのか、考えることから始めてほしいと思います」。


揖斐川城南上流川裏高潮堤防補強工事の完成写真
工事概要
工事名 平成26年度揖斐川城南上流川裏高潮堤防補強工事
工事場所 三重県桑名市立田町地先
工期 2014(平成26)年7月1日 〜
2015(平成27)年3月30日
発注者 国土交通省中部地方整備局木曽川下流河川事務所
工事内容 海岸土工一式、地盤改良工(打設長、杭長、N=アスファルト被覆工、付帯設備工、付帯道路工(アスファルト舗装工)など。

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