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株式会社大本組岡山支店水島港玉島岸壁作業所作業所長(監理技術者)
植村 浩英 氏
 この工事で現場所長を初めて経験した。大本組に入社して今年で19年目。大学で海洋土木を専攻していたせいか、これまで担当した工事の大半が港湾工事。数年前からは現場のナンバー2を務めることが多く、所長の仕事をそばで見てきて熟知していたつもりだったが、実際にやってみると「すごいプレッシャーでした」という。
 担当した工事は国土交通省中国地方整備局宇野港湾事務所発注の水島港玉島地区岸壁(−12m)(耐震)工事。陸上の作業ヤードで、岸壁に使用するケーソン7函を製作する。1函あたりの大きさは延長20.9m×幅14.7m×高さ15.7m。これを6層に分けて鉄筋を組み立て、順次コンクリートを打設する。
 「工事は作業ヤードの使用期間が短く、それにどう対応して工期内に工事を終えるかがポイントでした」
 昨年10月に工事着手したものの、実際に作業ヤードが使えるのは12月から。今年3月中旬までの工期内にケーソンの製作を終えるには、事前の準備がカギを握る。「コンクリート打設用の型枠の大組みを別の場所で製作し、作業ヤードが使えるようになった時点で、それを船で運び、現場での作業を簡略化しました」。
 その結果、作業ヤードでの実質稼働日は55日程度で済んだ。「天候にも恵まれ、悪天候でコンクリート打設ができなかったのは1回だけで、思いのほか順調に作業が進みました」
 ただ、初の現場所長で苦労した面も多い。最大の悩みが「予算管理」。良質の構造物をつくること。少しでも多くの利益を計上すること。この二つの命題を両立させるために、どう予算を振り分けていけば良いのか、いろいろと悩んだという。
 それともう一つ心配だったのが安全対策。当初考えていた倍以上の予算を投入し、できる限りの安全対策を講じた。「お金をかければ事故がなくなるという訳ではないが、やれることはすべてやりたいと思った」。あとは現場の作業員に毎日声をかけ、コミュニケーションに心がけた、とも。
 「自分の現場では絶対に事故を起こさない」。新米の現場所長にとって、これからずっとついて回る永遠のテーマになるだろう。

[写真左]水島港玉島地区岸壁(-12m)(耐震)工事の現場 [写真中]製作を終了したケーソン [写真右]位置図

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