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新潟国際海上コンテナターミナル整備事業
東西に分かれる新潟港のうち、東港で国際海上コンテナターミナルの拡張事業が始まった。ターミナルのある東港西ふ頭地区で、既存の西1・2号と西3号の2つのバースでの能力不足を補うため、西3号バースの西側に「西4号バース」を新設するものだ。延長500mの計画中、まず延長250m分について、2011年度末までの完成を目指して工事を行う。
 工事を担当する国土交通省北陸地方整備局新潟港湾・空港整備事務所(竹村淳一所長)によると、新バースは水深12mで計画されている。北米航路の就航には不足するが、当面主力の近海航路に対応した水深だ。新バースが面する西水路の浚渫と、対岸の一部を掘削し、水深12mの航路泊地・泊地(約8ha)も整備する。
 陸上掘削部分は既に終了し、11月上旬からは浚渫工事がスタートした。本年度中に航路泊地分約50万m3(計画土量)のうち、約12万m3の浚渫を終える計画だ。背後のふ頭用地(約6ha)の整備は既に新潟県が着手済みで、同時期の供用開始を予定している。
 新バースは想定される最大規模の地震直後においても構造的な安定が保たれ、短期間に船舶の利用および貨物の取扱が可能な耐震強化岸壁となる。港湾能力の面だけでなく、防災の観点からも新バース整備が迫られた。
 新バースの延長250mのうち、東側部分約30m分は、旧耐震基準で整備された既存の西3号バースの取付部分。このため拡張事業では耐震性能をアップする取付部分の工事と、岸壁新設工事という二種類の構造形式でバースの整備が進められている。

新潟東港は、もともと陸域の部分を掘り込んだ港となっている。原地盤はN値15〜50という良質な沖積砂質土層。取付部、新設部で長さ、太さの異なる杭を打設することになったが、N値50という杭の入りづらい地層にも直面した。そこで、ウオータージェット併用バイブロハンマ工法と油圧ハンマ工法を使い分け、杭・矢板を打設。市街地からほど遠い建設現場だったが、近隣の住民に配慮し、「低振動で騒音を抑えた施工を心掛けている」と竹村所長。
 取付部分は既設の鋼管矢板を損傷させないとともに、背後土砂の流出を考慮した改良工事となった。新設部分は施工上支障となる構造物がなかったため、施工性や経済性を考慮して、構造形式に鋼管矢板式を採用した。液状化層のため、土圧が通常の2倍以上かかる恐れもあり、杭を長くするなど、大き目の断面となった。

日本海側で最大の国際貿易港として、新潟港が取り扱うコンテナ個数は全国平均を上回るペースで増加している。このため、近年では海上渋滞ともいえる、「沖待ち」が年間最大で約50時間発生。ピークの08年には95隻が沖待ちすることに。
 そこで、能力アップという必要性から新バースの整備事業がスタート。従来、年間15〜16万TEUのコンテナを既存のバースでさばいてきたが、新バースの完成後は年間22万TEUまで対応できる。竹村所長「沖待ちはほぼ解消できる」と事業効果に期待している。

[写真左]位置図  [写真右]現地空撮と標準部断面図(写真提供・国土交通省北陸地方整備局)

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