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コンテナ船の沖待ちを解消、大規模地震に備え耐震化
名古屋港は「ものづくり中部」の海の玄関口として、世界約150の国・地域と結ばれ、今日まで飛躍的な発展を遂げてきた。中部圏のものづくり産業等を支える中枢国際港湾であり、背後圏に立地する製造業等の国際物流拠点でもある。
 世界同時不況の影響で2009年の取扱貨物量は伸び悩みが予想されるが、それまでは名古屋港は取扱貨物量、貿易額とも日本一を誇っていた。2008年確定値による総取扱貨物量は2億1,813万tで過去最高を記録、7年連続日本一となった。貿易額も16兆3,600億円で8年連続日本一。名古屋港の主要輸出品である自動車関連貨物も全輸出量の7割、コンテナも4割を占める。名古屋港は単に中部経済だけでなく日本経済全体の発展を支えているのである。

日本最大規模の臨港地区を抱え、貨物取扱量を伸ばしてきた名古屋港だが、貨物量の増大に伴い、バース不足によるコンテナ船の滞船(沖待ち)が発生、新たなコンテナターミナルの整備が喫緊の課題となっていた。また、大規模地震発生時においても、コンテナ輸送機能が維持されるよう耐震強化岸壁の整備が強く求められていた。この要請に対応して2009年度から新たなターミナル整備が始まった。「鍋田ふ頭地区国際海上コンテナターミナル整備事業」である。

鍋田ふ頭コンテナターミナルは、すでに1997年に第1バース、2001年に第2バースが完成し、第1・2バースの一体運営(名古屋ユナイテッドコンテナターミナル(株))を行っており、昨今の中国・アジア向けコンテナ貨物の需要増で日本屈指の高効率コンテナターミナルに成長していた。しかし、需要増とともにコンテナ船の沖待ちが発生、非効率な輸送が目立ってきていた。

国土交通省中部地方整備局名古屋港湾事務所が本年度から新規着手した同事業は、鍋田ふ頭地区に第3バースとして水深-12m、耐震の岸壁を建設。このほか泊地(水深-12m)、航路泊地(水深-12m)、道路、道路改良、荷役機械、ふ頭用地などを港湾管理者等とともに整備するもので、総事業費約264億円(港湾整備事業費は194億円)を投じる。
 同事業の整備効果について名古屋港湾事務所では「名古屋港のコンテナ取扱能力が向上することでコンテナ船の沖待ちなどの非効率さが改善され、地域産業の国際競争力が高まる。大規模地震が発生しても、機能を維持できるので地域経済への影響を少なくすることができる」としている。
 日本の国際競争力の強化という点で名古屋港の果たす役割は大きい。現在、官民一体となった総合的な施策によって「伊勢湾スーパー中枢港湾プロジェクト」が推進されているが、名古屋港は同プロジェクトの中核であり、鍋田ふ頭第3バースの整備は近接する飛島ふ頭ターミナルと一体となって名古屋港全体の取扱能力を高めることが期待されている。

[写真左]名古屋港(手前が鍋田ふ頭) 提供:名古屋港管理組合
[写真中]鍋田ふ頭整備計画
[写真右]第3バース標準断面図

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