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重要プロジェクトの安全で着実な施工を実施
東京、大阪、伊勢の三大湾のうち、湾口部の交通量が最も多いのが大阪湾。昔から漁業活動の場や交流の要衝として利用され、沿岸地域には人口・経済・産業・文化が集積している。なかでも大阪港は「天下の台所」と称される大阪の玄関口として栄えてきた。その大阪港に本年度、新たな港湾施設が誕生する。夢洲(北港南地区)で整備を進めていた高規格コンテナターミナルC12岸壁と、夢洲と咲洲(南港地区)を結ぶ夢咲トンネルだ
 両事業は大阪港の「スーパー中枢港湾」としての機能強化を目的に計画された。高規格コンテナターミナルC12岸壁事業は2005年度に事業着手。大阪港では初の水深16mの耐震岸壁で、延長は400m。岸壁工事は施工性に優れたジャケット工法を採用。「ジャケット製作時がちょうど鋼材価格の高騰や羽田再拡張事業のピーク時にぶつかり、施工業者は資材の手配に苦労した」(大阪港湾・空港整備事務所の大西正夫副所長)。現在、舗装工事や上物の整備工事が進められており、完成後は隣接するC10岸壁(水深15m、延長350m)、C11岸壁(同)と一体的に運用することにより、効率的なコンテナターミナルとして活用される。

夢咲トンネル事業は咲洲地区コスモ7号線から夢洲地区幹線道路までの延長2138mの鉄道と道路を併設したトンネル。2000年度に現地工事がスタート。アプローチ部(咲洲側・夢洲側とも延長666m)は開削工法、海底部(延長806m)は沈埋工法で施工された。沈埋工法は陸上で製作した沈埋函(鋼とコンクリートの合成構造物)を海中で連結してトンネルを構築する。沈埋函は全部で8函。1函の大きさは高さ8.6m、幅35.4m、長さ100m。日立造船堺工場のドライドックで3函を同時に製作し、1函ずつ作業船で曳航し、それを現地で沈設した。
 大西副所長はこれまでの工事を振り返り「沈埋工法は主航路での作業になるため、航行する船舶などの安全性に配慮し、土・日曜日を中心に作業を行った」。アプローチ部については「建設地が埋立から数年しか経過していない若齢地盤のため、地質変動が激しく、鋼管矢板の変形管理などを徹底して行った」と、施工上の留意点を語った。

大阪港湾・空港整備事務所では今後、両事業を確実に完成させるとともに、堺泉北港の基幹的広域防災拠点整備などの他事業も並行して進め、大阪湾の物流機能の強化や沿岸住民の安全対策に傾注していく方針だ。

[写真左]夢咲トンネル入口付近 [写真中]夢州C12 [写真右]岸壁位置図

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