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建設が進む東京港臨海大橋(仮称)—トラス橋の鉄骨使用量は東京タワーの約5倍 —
年々増え続けている東京港の外貿コンテナ取扱量。その量は20フィートコンテナ換算で年間約372万個(2007年実績)にも達し、過去10年間で約1.8倍にも膨らんでいる。増大する物流需要を円滑にするには交通アクセスの整備が欠かせない。東京港臨海道路Ⅱ期事業は、こうした臨海部の物流円滑化や周辺道路の混雑緩和などを目的に2002年に事業が開始された。

事業延長は、中央防波堤外側埋立地から江東区若洲までの約4.6km。このうち、半分以上が橋梁となる。第三航路をまたぐ延長約2.9kmの東京港臨海大橋(仮称)だ。同大橋は近接する羽田空港の空域制限と、船舶が安全に航行するための桁下の高さ制限を受けるため、主塔などが不要なトラス橋を採用。海面から桁下まで約55mの高さを確保し、大型船舶の航行も可能にする。施工にあたっては鋼材重量を低減するため、トラスの一部に橋梁用高性能鋼材(BHS鋼材)を用い、ボルト接合を極力廃し、ほとんど溶接合としている。「高性能鋼材を使い、ボルトをなくすことで死荷重を低減し、トータルコストの縮減を図った」(東京港湾事務所の宮崎祥一所長・インタビュー当時)。下部工にも最終処分場の遮水層の機能低下などを防ぐ3重管基礎杭工法や、基礎杭本数を低減できる縞鋼管継手を用いた鋼管矢板井筒基礎などを採用し、品質の確保やコストの縮減を実現している。

橋梁上部工(橋げた)は全国9地区の工場で製作。今年2月から橋げたの架設を開始。現在、中央防波堤外側埋立地海上アプローチ部の2基の橋げたを設置済み。今年9月には江東区有明と千葉県富津市で組み立て中の主橋梁部(支間長440m)の下部トラス2基を架設する。この下部トラスは世界最大級の連続トラスで、長さは1基あたり約232m、重さは約6000トンにも及ぶ。「国内に4隻しかない3000トン級大型クレーン船を3隻使用し、相吊りで一括架設する」(同)。その後、順次橋げたの架設などを進め、東京港が開港70周年を迎える2011年の開通を目指している。

東京港湾事務所では同事業と中央防波堤内側埋立地の新国内海上物流ターミナル整備事業(水深9m岸壁)、同外側埋立地の新国際海上コンテナターミナル整備事業(水深16m岸壁)を「東京港湾の3大プロジェクト」(同)と位置づけ、これらの事業を進めることで、首都圏物流の玄関口である東京港の物流需要に対応していく方針だ。

[写真左]東京港臨海大橋(仮称)の完成イメージ[写真中]江東区有明で製作中の下部トラス[写真右] 事業箇所

■写真とイメージ図は東京港湾事務所提供

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