四半世紀を超えても歌い継がれる |
『港町ブルース』に登場する港町は実に数多い。函館(北海道)、宮古・釜石(岩手)、気仙沼(宮城)、三崎(神奈川)、焼津・御前崎(静岡)、高知(高知)、高松(香川)、八幡浜(愛媛)、別府(大分)、長崎(長崎)、枕崎(鹿児島)となる。いずれの港町も、当時も今も変わらず、日本を代表する港湾の数々である。
この曲の発表当時、森進一は作中に登場する港町はもちろん、全国の港々をキャンペーンして回り、大きな反響を得たという。
こうして生まれた大ヒット曲が、気鋭の歌手にひとつの方向を与えたのだろう。以降の森進一のシングル曲には「波止場女のブルース」「波止場町」「放浪船」「襟裳岬」「北航路」「十六夜舟」「東京みなと」ほか、港や海を題材にした曲が多数見られる。
あれから38年、港町の風景も当時とは様変わりしているかもしれないが、潮風薫る波止場でふと口ずさみたくなる不朽の名作として、今後もこの曲は歌い継がれてゆくだろう。 |
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最後のコーラスに歌われた鹿児島は、森進一が幼少のころ暮らしていた港町 |
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2000(平成12)年、気仙沼港の「港ふれあい公園」に建てられた港町ブルースの歌碑。お披露目には森進一も立ち会った |
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