丸一日たっぷりとリラックス |
和歌山市の南西部に位置する和歌浦は、古くから世に聞こえた景勝地として広く知られている。聖武天皇が行幸の折に、お供をしていた山部赤人が『万葉集』巻六の九一九に
若の浦に 潮満ち来れば潟をなみ
葦辺をさして鶴鳴き渡る
と詠んでいる。「潟をなみ」は、現在、海水浴場のある「片男波」という地名として残っている。
和歌浦の美しい海岸線の沖に、1994(平成6)年、ジャパンエキスポ「世界リゾート博覧会」の開幕と同時に、「和歌山マリーナシティ」が誕生した。陸地面積49haの人工島に開設された一大リゾートアイランド。オープン以来3,000万人以上の来場者を記録し、現在でも年間300万人近くが訪れる。
和歌山マリーナシティは複数の施設で構成されており、多彩な楽しみ方が可能。地中海の港町をイメージしたテーマパーク「ポルトヨーロッパ」は、散歩するだけでも異国情緒が味わえるほか、キャラクターショーなど、さまざまなイベントが開催され、老若男女問わず人気を集めている。
「黒潮市場」では、地元和歌山の近海物から世界のシーフードまでもがそろうフィッシャマンズワーフ。土産物や食卓を飾る海の幸を求める買い物客、市場内のレストラン目当ての食事客で賑わう。迫力満点のマグロの解体ショーも一見の価値ありだ。
地下1500mの地層から湧き出る天然温泉「紀州黒潮温泉」は、一億年前の白亜紀の地層から湧き出ていると言われている天然温泉。浴室からは和歌浦湾の風景が一望でき、心身ともにゆったりと安らげる。
ポルトヨーロッパや遊園地を楽しんだあと、市場で食事をして、温泉で疲れをとる。遠方から訪れたなら、マリーナシティ内にある南欧風のデザイン、全室オーシャンビューの「ロイヤルパインズホテル」で1泊。丸一日を費やしてたっぷり遊んで帰るファミリー客も多い。至れり尽くせりのレジャー&リゾートスポットだ。 |
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「和歌山マリーナシティ」の親水防波堤の西側突端に建てられた、くじら型の灯台。
かわいらしいキャラクターだ |
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さまざまな海の幸を求める人々が集まる黒潮市場 |
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南欧の小さな街を思わせる
ポルトヨーロッパ |
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