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ペシ岬の頂上からの眺望

思い立ってハイキング
 「利尻礼文サロベツ国立公園」は、日本最北端に位置する抜海(ばっかい)・稚咲内(わかさかない)海岸、利尻・礼文の両島とサロベツ原野を含む
24,166haの公園で、山岳と海、崖、湿原、海岸砂丘など変化に富む景観を有している。この地域固有の種を含む高山植物や鳥類などが生息し、自然散策を目的とした大勢の観光客を集める。
 利尻島においては、やはり登山やハイキングが人気だ。港や空港を経て島に降り立つのは、海辺の平地。高くそびえる利尻岳を見上げれば、登ってみたくなるのは当然の心情だろう。あらかじめ登山の用意がなく、ふと思い立っても軽いハイキングを楽しむことは可能だ。
 利尻岳の入山地点である5合目までは、沓形の市街から車でアクセスでき、そこから「見返台」と呼ばれる展望台までちょうど100段の階段が設けられている。片道10分ほどではあるが、思いのほか傾斜がきつい。しかし、階段には番号が表示されており、1段また1段と登るごとに数字が1つずつ減っていくのが励みになる。最後の段を踏めば正面に見返台。沓形の港と町、礼文島を一望できる。
 5合目から上は本格的な登山コース。チャレンジするのであれば、経験豊かなベテランの同行と服装・携行品などの準備を忘れずに。冬季は、雪原に残る動物の足跡を追う「アニマルトラッキング」も楽しめるが、こちらはさらに上級者向けだ。
360度の一大パノラマ
 周囲360度の眼下に広がる眺望を気軽に楽しめるのは、鴛泊港のペシ岬。標高90mの巨大な岩山が海に向かって突き出している。その岩山の背を徒歩で登っていくのだ。
 登り道の大半は、地表に露出した石へ足をかけて登る。頂上へ到達するまでは、見返台同様10分程度だが、さらに傾斜が急で足場も悪く、思わず息が上がりそうになる。
 しかし、頂上からの眺めはこれぞまさしく絶景。南には利尻岳の麓にミニチュアのような鴛泊港、西には島の海岸線の向こうに礼文島、北には遠くサハリンの影、東には稚内と、 一大パノラマが眼前に広がる。澄みわたる海の色に感嘆しきりである。
道中ふらりと自然体験
 車で気軽に一周できる利尻島。道中のそこかしこに、立ち寄りたいスポットが点在している。
 「利尻町森林公園キャンプ場」は、約95haの広さを持つ自然公園。ロッジやバーベキューなどの設備、さまざまな散策エリアも設けられている。森林浴、バードウォッチングなど、楽しみ方は多彩だ。  島の南部にある「オタトマリ沼」は、昔の火口の底が泥炭地となったもので、沼の周囲は湿原。ほとりではドライバーたちが澄んだ空気を深呼吸し、旅の疲れを癒している。
 その他、島の随所で海岸へ下りていくことができる。ぜひ、ひとときの離島体験を満喫されたい。
 
1808(文化5)年、徳川幕府の命で北方警備にあたった会津藩士たち。島で生涯を終えた彼らの墓が、利尻島に3ヵ所8基残されている。
眼下に隣の鴛泊港を見下ろす
ペシ岬は標高約90m巨大な岩
利尻岳の登山口。ここから見返台へ歩を進める
利尻町森林公園キャンプ場も、自然の宝庫
オタトマリ沼はドライブの休憩に好適

めしあがれ
ウニ・昆布・アワビ
海産物の宝庫・利尻島のなかでも、ウニと昆布、アワビは別格。
ウニは、とれたてをそのまま食べたり、ウニ丼にしたり。
料理店では岩盤焼で軽く火を通したメニューも人気。
利尻昆布は全国の高級料亭で重宝される出汁のもと。和の味覚の原点だ。
利尻のウニがおいしいのは、この利尻昆布を食べて育つからと言われる。
北海の冷たい海で育ったアワビは、身が引き締まり、コリコリとした歯ごたえが身上。
刺身はもちろん煮たり焼いたり。また粕漬けにした珍味も。

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