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山居倉庫 アクセス:酒田駅から「るんるんバス酒田駅大学線」8分 山居町東で下車

酒田湊の繁栄の面影を偲ぶ
 「五月雨をあつめて早し最上川」の句が集録された「奥の細道」が発表されたのは1702(元禄15)年。当時の酒田は北前船全盛の時代。凛とした静けさが詠まれた場所から下った酒田湊では、大勢の商人たちが威勢よく米俵を運んでいたことだろう。
 米どころ酒田の歴史を偲ばせる山居倉庫は、1893(明治26)年、酒田米穀取引所の付属倉庫として建造され、築百年以上経ったいまも、現役の農業倉庫として利用されている。土蔵造りの12棟の屋根は二重構造で、倉の内部は湿気防止構造になっているほか、背後を囲むケヤキの大木は日よけ・風よけの役目を果たし、自然を利用した低温管理が行われている。倉庫の一角は観光物産館「酒田夢の倶楽(くら)」としてミュージアムと物産店が設けられた観光スポットである。
 江戸時代、「本間様には及びもせぬが、せめてなりたやお殿様」と歌に詠まれた本間家は、酒田の発展に大きく寄与した。特に三代光丘は私財を投じて松の植林を行い、海風と砂から町民たちの暮らしを守るなど、その功績はいまでも酒田の人々のあいだに語り継がれている。光丘が建てた本間家旧本邸は、桟瓦葺平屋書院造りで、武家屋敷と商家造りが一体となっている建築様式は、全国的にも珍しい。現在は観光施設として利用され、歴史展・美術展などが開催される。
 
水辺の自然に触れる
 酒田港へ注ぐ新井田川を航行する「屋形船みづき」は、2004(平成16)年、東北初の本格的屋形船として運航を開始。ティータイム、ランチ、ディナーの各クルーズがあり、季節の旬の素材を使った本格的な料理が楽しめる。春、川沿いの桜と遠くそびえる鳥海山が絶景を描く。
 また、最上川河口に位置する「最上川スワンパーク」には、毎年約8,000羽の白鳥がシベリアから訪れる。飛来数は日本一で、この地の白鳥の鳴き声は日本の音風景百選に選ばれている。シーズン中は休憩施設が設置され、餌付けをしながらゆったりと過ごせる。

 
江戸時代の酒田には「日本一の大地主」と呼ばれた本間家が、町の発展に寄与した。図は中興の祖、三代当主光丘
 
倉庫のうち2棟が「酒田夢の倶楽」として利用され、観光スポットとなっている
本間家旧本邸。いまでも酒田市民には「本間様」の愛称で親しまれている
酒田を代表する廻船問屋「旧鐙屋(あぶみや)」は、井原西鶴の「日本永代蔵」にも紹介されている
新井田川クルージングを楽しめる「屋形船みづき」
飛来数日本一を誇る「最上川スワンパーク」

めしあがれ
むきそば
そばの実をむいてゆでたものに冷たいだし汁をかけて食べる料理。鶏肉やタイ、イクラ、シイタケ、葉ワサビ、トロロなどとの相性がよく、食欲減退気味の夏にもさっぱりと食べられるヘルシーな一品だ。
寒鱈汁
寒鱈一匹を丸ごと使った豪快な料理。庄内の漁師が船上や浜で鱈の身も骨も内臓も丸ごと煮て食べたことが始まりだという。「あら」を意味する「胴殻(どうがら)」にちなんで、「どんがら汁」とも呼ばれる。

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