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年間に70万人を集める港が、街の未来に大きな夢をもたらす
[写真左]酒田一のグルメスポット「さかた海鮮市場」と、海の総合学習施設「酒田海洋センター」
[写真中]食事処「とびしま」はランチタイムになると長蛇の列ができる
[写真右]みなとまちならではのボリュームと味わい

[写真左]1階の鮮魚店は、市民の“台所” [写真中]酒田海洋センターの展示スペース
[写真右]定期連絡船「ニューとびしま」は毎日1〜3往復運航

国際公益拠点港の意義
 酒田港長期構想の「国際公益拠点港」という将来像には、30年後の北東アジア地域全体の活性化と持続可能な社会づくりという目的がある。今後さらに国境の垣根が低くなり、グローバルな地域連携の取り組みが進むことによって、経済的交流、文化的交流、人流が盛んになる。また、環境保全や災害対策などについても、地域にとどまらない広範なネットワークの取り組みが注目されている。
 こうした背景から、物流機能の充実はもとより、国民と北東アジア地域への安全な食の提供、リサイクルの推進による地球環境の保全、さらには広域的な災害支援ネットワークなど、明確かつ多様なテーマが掲げられているのだ。
 時代の流れとともに社会資本の役割も進化する。酒田港は、近い将来、ひとつのケーススタディを見せてくれそうだ。

[写真左]日和山公園には酒田湊を象徴する北前船(複製)が浮かぶ
[写真右]1958(昭和33)年、記念物として公園に移設された日本最古級の木造灯台

みなとオアシスの賑わい
酒田市商工観光部
商工港湾課
土門研司主任
  酒田港は2005(平成17)年、国土交通省東北地方整備局から「みなとオアシス」の認定を受けた。みなとオアシスは、港を核として住民参加による地域振興に取り組み、港に賑わいや潤いを創出しようとする制度で、東北地方では酒田港を含む10港が認定されている。
 酒田港のみなとオアシスは、本港地区に位置する。2003(平成15)年にオープンした「さかた海鮮市場」の1階は、庄内浜で水揚げされたばかりの魚介や水産加工品が並ぶ鮮魚店。市民の“台所”だ。2階は鮮魚をメインにした食事処だ。新鮮な魚介類をふんだんに使ったメニューの数々はリーズナブルで、毎日行列ができるほどの人気ぶりである。
 隣接する海の総合学習施設「酒田海洋センター」は、歴史、税関・入国管理、港湾、航海、水産の展示コーナーに分かれており、酒田港のみならず日本や世界の海洋について学ぶことができる。
 本港地区のみなとオアシスについて、酒田市商工観光部商工港湾課の土門研司主任は次のように語った。
 「年間70万人のお客様が、このエリアを訪れてくださいます。クルージングや、海のクリーンアップなどのイベントを開催すると、予想以上の参加申し込みをいただきます。やはり、酒田の人にとって“みなとまち”という意識は強いと思います。歴史のある街なので、港から徒歩圏内に多くの史跡があります。港を起点とした散策コースなども広くPRして、酒田の街を盛り上げていきたいと思います」
 酒田の歴史や自然が持つ、集客・観光資源としてのポテンシャルが本格的に発揮されるのは、これからである。

港再発見のキャラクター
「ズイケンくん」
「港再発見」の収録シーン。左から酒田FMハーパーRADIOの荒生由子アナウンサー、5代目ズイケンくんこと国土交通省東北地方整備局酒田港湾事務所企画調整課の須藤浩係長、酒田市商工観光部商工港湾課の工藤裕信主査(2代目ズイケンくん)
「みなと」のラジオ番組、オンエア中!
 酒田FM「ハーパーRADIO」では、毎週水曜日の17時30分と土曜日の10時30分から、「港再発見」という10分番組がオンエアされる(土曜日は再放送)。国土交通省東北地方整備局の職員が、河村瑞賢にちなんだ「ズイケンくん」というキャラクターに扮し、番組パーソナリティとのトークで、港にまつわる話やイベント情報のほか、酒田の気象・自然などに関する豆知識など、幅広い話題を提供している。
 パーソナリティ・荒生由子さんに話を聞いた。
 「番組がスタートして10年ほどになるので、市民の皆さんには認知していただけていると思います。番組でご意見・ご質問を募る機会は少ないのですが、イベントの現地中継などの際に、『ズイケンくんに会いたい』とか『ズイケンくんに渡してください』とプレゼントをくださる方もいらっしゃいます」
 全国でも珍しい「港」のラジオ番組は、評判も上々のようだ。

[取材協力・資料提供]
国土交通省東北地方整備局酒田港湾事務所/山形県土木部交通政策課港湾空港室/酒田市商工観光部商工港湾課/FM酒田ハーパーRADIO


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