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豊かで安全なまちづくりへ。北のみなとの新たな取り組み |
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2005(平成17)年10月17日、豪華クルーズ船アムステルダム(総トン数61,000t、総定員1,653人)が青森港の新中央ふ頭に寄港したときの様子。クルーズ船社のホーランドアメリカライン社は130年を超える歴史を持ち、これまでのべ900万人以上の旅行客が乗船した名門。アムステルダムは同社が誇る五ツ星クルーズ船のひとつである |
本州の玄関口から世界の玄関口へ |
昨年10月、新中央ふ頭に大型客船「アムステルダム」が寄港した。この船は世界屈指のクルーズ船社ホーランドアメリカラインが誇る61,000tの豪華客船。青森港が開港して以来最大級だ。航路は、ロシアのハバロフスクを出発し青森港を経て横浜へ。青森港が日本のファースト・ポートとなったのである。 当日アムステルダムを待っていたのは、真新しいふ頭に集まった市民の大歓迎であった。歓迎セレモニーでは、船長以下乗組員へ青森の名産品を贈呈。また、乗船客に踊りや津軽三味線などの郷土芸能が披露されたほか、ねぶた衣装の着付体験やお土産の民工芸品の販売など、青森の伝統文化を体感できるさまざまな催しが行われた。 セレモニーの後は、三内丸山遺跡やねぶたの里などの名所を巡るバス観光に案内するほか、市内散策に出かける乗船客をボランティアの通訳がガイド。初めての試みながら乗船客からたいへんな好評を得たという。 この記念すべき出来事は「青森港国際化推進協議会」の取り組みが実を結んだものだ。本協議会は、青森港における外航船や内航船の利用促進を通じて地域経済の活性化を図るため、青森県と青森市、商工会議所が中心となって2000(平成12)年に設立。国内外のクルーズ船社や代理店などに寄港を働きかけるポートセールスをはじめ、企業へのヒアリングやアンケートによる調査、意見交換、セミナー、コンベンション出展など精力的なPR活動を展開している。 北海道との交流拠点として栄えてきた青森港は、いま日本の玄関口として歩み出したところだ。この地には、ねぶたは言うに及ばず、リンゴやホタテといった世界に誇れる郷土の資源がある。このたびのアムステルダム寄港が、青森の国際化の輝かしい一歩となることを願いたい。 |
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自然の脅威から市民を守るために |
青森市は人口30万都市としては世界でも稀なほど雪が多く、日本の県庁所在地で唯一特別豪雪地帯に指定されている。雪害対策もまた、まちづくりの一環だ。 青森ベイブリッジでは、冬の路面凍結を防ぐ融雪改良工事を実施。今後、海水を利用したロードヒーター設備を付加する。 また、市内から出る排雪のうち半分は海中へ投雪して処理されるが、雪に混じったゴミや土砂などによる水質汚染の問題も無視できない。これを解消するため、本港地区の浜町ふ頭に隣接する緑地において、海中に投雪された雪に混じるゴミ等の分散を防ぎ、また取り除くことができる施設が日本で初めて整備されることとなった。雪国の港ならではの施設である。 一方、青森は大きな地震の少ない土地だが、近年では思わぬ地域が被災する例もある。そこで、室蘭との貨物輸送拠点である沖館地区のフェリーふ頭の−7.5m岸壁について、震度6弱以上の大地震の際にも人や物資の輸送ルートを確保できるよう耐震化。来年度の完成をめざす。フェリーふ頭を耐震化するのは東北では初、全国でも数少ない。 |
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[取材協力・資料提供]国土交通省東北地方整備局青森港湾事務所/青森県県土整備部港湾空港課/(財)みちのく北方漁船博物館財団/青森観光総合案内所 |
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